2021年4月発行ニュースレターNo.21

チェルノブイリから学び、子どもたちを守る 未来の福島こども基金ニュースレター

未来の福島こども基金ニュースレター
from chernobyl No.21 2021年4月発行
チェルノブイリから学び、子どもたちを守る

ニュースレターNo.21のPDF(2.8MB)はこちらからダウンロードできます。
みなさま、ぜひご覧になってみてください!

「未曾有の」と言われた大地震と、続く東電福島原発事故から10年という月日が流れました。各地でさまざまな支援活動が行われ、201 年 6 月に発足した当基金も、多くの方々に支えられ、子どもたちの保養や放射能測定活動を支援してきました。

ひとつの節目となる今年は、新型コロナウイルスという新たな脅威に翻弄される年となり、当基金が支援している沖縄・球美の里での保養も昨年より中止したままです。

現在、先の見通せない状況ではありますが、放射能測定やアンケート調査など、できる限りの活動は続き、昨年開催を見送ったフォトジャーナリスト・豊田直巳氏の講演会も、今月オンラインで開催いたします。
10年前を忘れず、10年後を見つめて。各地からの報告です。


追悼の碑を3月11日に手作りして、13日に追悼の集いを行いました(沖縄・球美の里in久米島)

原発事故
子どもたちをめぐる10年

認定NPO 法人いわき放射能市民測定室たらちね

認定 NPO 法人いわき放射能市民測定室たらちね
事務局長 鈴木薫

https://tarachineiwaki.org

あの福島原発事故災害から10年が経ちました。
原発事故が起きた時、人々は見えない恐怖に逃げ惑い、混乱しました。平時の時に抱えていた人間関係の問題や、命とお金の問題、アイデンティテの崩壊などがいっぺんに爆発し、恐怖の理由は放射性物質の拡散だけに止まらず、さまざまな要素が折り混ざって、そこに存在しました。

原発事故というのは、天地をひっくり返すような破壊力があります。
私たちが暮らしていく上で常にある社会問題がマグマのように熱くドロドロし、爆発すると、とんでもない力を持って人間の思考を破壊するのが原発事故です。

子どもたちは、その大混乱の中で、緊張し、親のいうことを聞き、誠実に存在するために努力してきました。「お母さんを困らせてはいけない。」という思いのもとに、一人一人が精いっぱい頑張って震災を乗り切りました。
親が子どもに向ける愛情には忖度がありますが、子どもが親に向ける愛情は100%です。

この子どもの献身を大人は「あたりまえ」だと思い、子どもたちの心も未来も自分たちの思惑のために蔑ろにし、復興の旗印とし、原発廃炉の担い手として育てる、それがこの10年間で私が見てきたことです。

たらちねのこころのケア事業の中で「震災避難時の子どもの様子の記憶がない」親が多くいました。居住地域によっては10箇所以上の避難場所を転々とし、子どもを連れて移動するだけでも精一杯の親の姿が目に浮かびます。その間、子どもたちは親に心配をかけまいと努力していた姿も浮かびます。
その子どもたちが小学生になり、今、思春期をむかえようとしています。

福島県には内閣総理大臣認定の福島イノベーションコースト構想という事業があります。
これは、事故を起こした原発の収束・廃炉を産業と位置づけ、それを中心にさまざまなことを一連の構造として組み立てたものです。

高濃度汚染地域での農業の促進、再生可能エネルギーとスマートシティの建設、安心安全をアピールするアーカイブ事業の促進、医療事業という名の被曝による健康被害の経緯観察、廃炉のためのロボット・ドローン開発、そしてこれらを担う未来の人材の育成事業です。

  • A) 双葉郡への帰還促進(令和5年には大熊町に幼保小中の一貫校も建設)
  • B) 廃炉に関わる技術の構築
  • C) 人材育成

この3つが福島イノベーションコースト構想の主な柱です。
特に人材育成は大きな位置を占めており、その先には被曝を伴う労働も待ち受けています。

この人材育成は福島県浜通りを中心に、小学校から教育が始まっています。
親の知らない場所で、親が考えもしない教育を受ける仕組みができているのが、今の福島県の子どもたちの教育環境です。

人々が科学に触れることは、生きるためのすべてにおいて役立つと思います。
しかし、なんのために科学するのか?その動機は大切です。

原発事故が起き、被曝災害の現場に誰も助けに来てくれなかった時、たらちねでは放射能測定器を支援してもらい、母親たちが自分たちで測定し、安全を確かめることから活動が始まりました。見えない放射能を雰囲気で判断するのではなく、科学的に見て、知って、判断することは、自分たちの立つ場所を可視化することであり「これで生きていける」と感じたものでもあります。

科学とは何か?なぜ科学に触れるのか?

福島イノベーションコースト構想の構造の中で、大人のしでかした大惨事の後始末をするために、子どもたちには小学生のうちから教育が行われます。

子どもたちはどんなふうな説明を受けて、その教育を受けているのか?
「誰かがやらなければ」「福島の原発なんだから福島の人がなんとかしなければならない」という言葉を東電に就職する高校生から聞くことがあります。

そんな声を聞く度に、子どもたちが進む道を選ばされているのではないか、という不安がよぎります。
福島は、そして日本は、この10年間でますます残酷になっていると感じます。

たらちねでは、子どもたちに科学する動機について考えてもらいながら実習ができるワークショップを夏休みに開催の予定です。子どもたちが自分で考えながら道を歩けるように、そのために少しでも役に立ちたいと思っています。

市民測定所から

NPO法人ふくしま30年プロジェクト / 福島市

2020年度、ふくしま30年プロジェクトではヤフオク!やメルカリといった、ネットの個人売買で取引される山菜や野生キノコを測定しました。年度はじめの5月から6月にかけてコシアブラを測定した結果、22件中6件が食品の基準値1キログラムあたり100ベクレルを超えました。そのなかでもっとも数値が高かったのは、群馬県と新潟県の県境で採取されたもので、1キログラムあたり390ベクレルと基準値の4倍弱もありました。

また、野生キノコについては9月から11月に106件測定をして、25件が基準値を超えました。野生キノコでもっとも高かったのは宮城県気仙沼市産のコウタケで、1キログラムあたり1830ベクレルを検出しました。

基準値超がわかった際は、随時福島市保健所に通報していきました。福島市保健所での検査で基準値超が確認されると、今度は出品者の居住する自治体の保健所へ連絡が行きます。そして保健所が出品者へ連絡を取り、出品した山菜やキノコの残りか、もしくは採取した場所へ行き、同じ品目のものの確保ができれば検査へという流れになります。

こういった対応のなかで、先述の1キログラムあたり1830ベクレルのコウタケは調査の結果、宮城県が11月9日付で気仙沼市へ出荷自粛要請を出しました。また、厚労省は福島市保健所から基準値超の報告が多いことから、オークションンサイトやフリマサイトで農産物を販売するユーザーや運営会社に対して、出荷規制のかかった食品の出品についての注意喚起を10月19日付でサイトに掲載し自治体へも通達を出しました。

これまでも行政は山菜や野生キノコについて、直売所などの店頭での抜き打ち検査を行ってきましたが、オークションサイトやフリマサイトでの個人売買については完全に盲点であり、無法地帯と言ってもいい状態でした。ネットでの個人売買に着目して、基準値超の食品の流通実態を明らかにし行政に働きかけることができたのは、まさに市民視点での測定活動の賜物だと思います。(副理事長 阿部浩美)

みんなの放射線測定室 てとてと / 宮城県大河原町

2011年3月、原発事故直後「ここから引っ越すか?」と、ずいぶん悩んだことを今も思い出します。事故前までに19年住んできたこと、運営している小さな学習塾で勉強を教えている子供たちも暮らしていること、それらのことがここでこれからも暮らしていくことを決断させたのかもしれません。

ですから、この地で暮らしていくために現実から目を背けず、放射能濃度を正確に把握していくことが重要でした。その思いは、2011年11月にオープンした「みんなの放射線測定室「てとてと」という形になりました。

おかげで、わたしたちが栽培している野菜すべてを放射線測定できるようになりました。無農薬野菜の産直をしていた私たちにとって、予想以上に野菜が放射性セシウムを吸収しないことが幸いしました。しかし、一緒に届けていた山菜(タケノコ、タラの芽、山ウドなど)、果樹(ゆず、梅,栗)など、届けることを断念したものも多々ありました。

原発事故からもうすぐ10年が経過しようとしている2020年、うちの果樹については「てとてと」での測定で、検出下限値以下(約2Bq/kg)になりました。しかし、宮城県南部でも場所によってはタケノコなどいまだに国の基準値の100Bq/kgに近い数値を示すものもあります。コシアブラについては、いまだに100Bq/kg以上の数値を示すものが多く、県内では最大585.74Bq/kgのものもありました。

測定依頼の中で変わったものでは、林業の方が東京電力に賠償請求するために、シイタケ原木のおがくずを測定に来ます。原発事故以降のシイタケ原木の規制基準値が50Bq/kgで宮城県南部の原木はこの数値を大きく上回っていて販売ができない状況が続いています。

「みんなの放射線測定室「てとてと」を始めたとき、10年を目標に掲げました。オープンから9年4か月、たくさんの方々に利用していただき、全国の方々からご支援金をいただき、測定室を運営し続けることができました。心から感謝しています。

この秋10周年を迎えるにあたって,運営委員会で今後の運営について何度か話し合いを持ち検討してきました。春は山菜を出荷するために、秋は新米の安全性をお客さんに伝えるために、山のキノコを食べる、食べないを判断するために、現在も放射線測定を必要としている人がいること,そして東北電力が2022年を目標に女川原発を再稼働しようとしているという状況での放射線測定室の必要性。10年以降も「てとてと」を続けていこうという結論に至りました。

運営委員も10年が経過して年を取り、以前と同じような活動はできなくなりつつありますが、今後も私たちの活動を見守っていただけると嬉しいです。(専従スタッフ 北村保)

みんなの測定所・ふじみーる / 埼玉県→岡山市

今から9年前、2012年7月に「未来の福島こども基金」や多くの方のご支援で「みんなの測定所・ふじみーる(埼玉県富士見市)」が誕生しました。東京電力福島原発事故の下で、「誰でも気軽に放射性物質を測定できる環境を作りたい」との思いからでした。
目指したのは、

  • 1、安価 (無料~1000円)
  • 2、検出下限値が低い (現在 0.6Bq/kg)
  • 3、信頼性が高い (ゲルマニウム半導体検出器で測定精度を確認)

皆様のご支援で、ある程度目的が達成できたと考えています。

測定環境の一部をご紹介します。
測定器:ATOMTEX AT1320A (多くの市民測定所で使用)/重さ 約130kg/ふじみーる独自の鉛遮蔽、500kg以上

測定器(130kg)全周を5~7センチメートルの鉛で囲んでいます。
これによって、低い検出下限値(0.6Bq/kg)を達成できました。

*測定ご依頼・お問い合わせ方法
uranda0311(アットマーク)gmail.com でお問い合わせください。
ホームページ http://fujimi-ru.info/
岡山県岡山市北区
みんなの測定所・ふじみーる
石田 照美
TEL 080-1307-1139

あぶくま市民測定所(えすぺり) / 福島県三春町

 3.11から10年。マスコミには次々と当時の映像や写真、被災した人々、関連するドラマなどが登場していました。震災や津波を忘れず、防災の意味でもよかったと思いますが、3.11を過ぎると潮が引くように消えていきました。しかしそれは当然のことで、世間の関心は他にどんどん移っていきます。では、誰がそれらを伝え続けていくのでしょうか?それは紛れもなく私たち被害を受けた者です。特に原発事故は天災と違って防ぐことが可能なのだから、二度と過ちを繰り返すことのないよう訴えていかなければと思っています。

 しかし10年という時間の経過はその当時の記憶がどんどん薄れていき、悔しくて眠れない夜が幾晩もあったのに、それらの感情もまた薄れてきています。ところが当時の記憶も感情も一気に甦る方法を発見しました。それは「歌」です。私は3.11の半年後から歌を作り始めました。

自分の体験、他の農家の体験、避難してきた人たち……。どれも理不尽な話ばかりで、これらを歌を通して多くの人に伝えたいと思いました。約20曲ほど作り、機会あるごとにいろんな場所で歌ってきましたが、コロナ禍でそれがまるで無くなってしまい、1年以上歌っていませんでした。3.11のこともあり、思い出して歌ってみると当時の生々しい記憶や感情が甦り「少なくとも自分だけは忘れないでいよう‼」という気持ちになりました。(原発事故後1年ぐらいの間に体験したこと、聞いた話を基に作った歌詩を一つ載せます。メロデーは唱歌『故郷の空』です)
(以下割愛させていただきます)

この先、3.11がマスコミに登場するのはどんどん減っていくことでしょう。しかし、私は生きている間はもちろん、あの世に行っても、文字や歌で「原発はいらない!!」と訴えていくと思っています。

小さき花 市民の放射能測定室 / 宮城県仙台市

  一番小さき人、こまっている人、必要としている人のための測定を目指し、 2011年11月にできた放射能測定室です。仙台市の最南端の里山の中にあります。

2011 年から現在までの活動内容

  • ・土壌調査
     ゲルマニウム半導体(Ge)測定器による測定データは1万件にも及びます。
  • ・土壌からのセシウムの再浮遊調査
     果たしてガラスで固化したホットパーティクル(放射性微粒子)は飛んでいるのか?……エアサンプラ(空中浮遊菌のサンプラー)によりサンプルを採取しています。
  • ・きのこ、山菜の測定
     乾燥きのこの定点測定を行ってきました。 2012年に5000ベクレルだったものが、8年間で20000ベクレルに。4倍に増加。山菜やきのこ植生する場所によって放射線量は違い、針葉樹と広葉樹の林では明らかに異なることがわかります。
  • ・牡蠣の放射性銀
    N A I 測定器(標準測定)ではセシウムと測定されてしまうことから、1ベクル以下までちゃんと測れるGe測定器を導入しました。
  • ・データの信頼性と実績
     京都大学、東京大学、九州大学、獨協大学、先生の指導・協力・相談のもと、Ge測定器の校正をおこない、お墨付きをもらっています。

そして現在……
福島隣県、東北、小さき花に必要なもの

  • ・データを残すために本当に必要な福島隣県に尿中放射線測定もできるGe測定器の維持
  • ・N A I 測定器、の無料のクロスチェック
  • ・1万件に及ぶデータの開示
  • ・データを発信するためのホームページの完成
  • ・データ保存のための機器の整備と管理

 などの人員がいなく、助けが必要です。

 人件費、事務所代無しで活動しています。液体窒素代だけで年間40万円ほどかかり、電気代、などを含め年間100万円ほどの維持費が必要になります。
 測定が本当に必要な福島隣県に拠点となる、ゲルマニウム半導体(Ge)測定機による測定室を、どうしても、どうしても、残さなければなりません。

 皆さん、どうか助けてください。

福島の子どもたちの保養は中止していますが、子どもたちの声が響いています

沖縄・球美の里の声

〔3 月3 日のブログから〕
みなさん、こんにちはいかがお過ごしでしょうか

久米島は、湿度が高い日々。梅雨の序章?!
晴れた日は夏を感じる日差し
色とりどりのお花もたくさん咲いていて、ミツバチさんたちが 朝からせっせと蜜を集めに来ています
さて、未だ新型コロナウィルスの影響が多方面に及んでおり、 保養を休止してから1年ほどが経ちました
依然として、再開の目途はたっていません・・・
一日でも早く保養が再開できますように
わたしたちは変わらず、保養を必要としている子どもたちや保護者のみなさまのために 再開の準備を日々重ねています!
その間、久米島の子どもたちのためにできることをはじめようということで 昨年11月からはじめた球美の里の施設(一部)開放。
嬉しいことに子どもたちや先生方にとても好評です(以下略)

※施設開放や子どもたちを預かる『ファミサポ』の会員にもなるなど、新しい試みに挑戦中です。
詳しくは球美の里のブログをご覧ください。

大熊町から避難しているママたちのグループ「くまべこ」からメッセージが届きました!

くまべこ

大熊町の子どもたちとママのために
くまべこ・子どもを守るママの会
共同代表 馬場由佳子・箭内律子

 私たちは、福島第一原子力発電所のある大熊町から直線距離で約100kmの会津若松市に避難してきました。
町の帰還促進の動きにより、大熊の子どもたちはまたバラバラになろうとしています。町に帰るか、避難先に残るか、それぞれ悩み、苦しみ、ママ達の中でも意見が分かれ、心の分断が起こっています。
くまべこ・子どもを守るママの会は、このバラバラの状態に架け橋をかけようと、今年2月に立ち上げました。以下の3つを行います。

  1. 放射能を測り、私たちがどんな場所に立っているか知る。
  2. 子どもたちの健康や絆を守るために、保養を行う。
  3. ママ同士がつながる機会を作る。

 3月には、1泊2日の日程で第1回お泊まり会を行いました。新型コロナウイルスの流行もあり、福島県内で放射線が比較的低い奥会津での開催としました。1m以上の雪が残る中でのお泊まり会に子どもたちは大喜びです。そりやスノーチューブを楽しみ、オンライン放射能講演会で学び、仲良く心の保養をすることができました。

 未来の福島こども基金様、そして放射能測定や保養事業のアドバイスをいただいた、いわき市民放射能測定室たらちね様に厚く御礼を申し上げます。

新型コロナワクチンはどんなワクチンか

黒部 信一
(小児科医師・未来の福島こども基金代表・チェルノブイリ子ども基金顧問)

黒部信一ブログ

このワクチンは本当に必要なのか~ワクチン接種のプラスとマイナスのバランス

必要かどうかの判定法は、以下のバランスで判断します。
受ける側のプラス―新型コロナウイルス感染症の合併症の恐ろしさ、流行の恐れ、ワクチンの有効性。
受ける側のマイナス―新型コロナウイルス感染症の治療法が確立されているかどうか、ワクチンの副作用の重さ。

 以下に述べるように、これで判断すると、「必要ない」という結果です。いずれ人と新型コロナウイルスは適応して共存関係になります。2009年の新型インフルエンザウイルスが、今は常在ウイルスになっているのと同じです。

新型コロナワクチンとはどんなものか? ファイザー社製ワクチンは、ウイルスのメッセンジャーRNA遺伝子(蛋白質を作る設計図)そのものをワクチンにして体内に注射し、蛋白質を複製してウイルスの模造品(スパイク蛋白)を作らせ、それに対して人間の側に抗体を作らせるものです。遺伝子を使うので未知のことが起きる可能性があるし、ウイルスの模造品を作るとはいえ、同じ反応を起こす可能性が高く、感染した時と同じ合併症が起きることが予想され、現実にワクチンの死亡者は、新型コロナの致命的合併症と同じ血栓症です。

1)新型コロナウイルス感染症の流行はどうか(流行の恐れ)

日本での流行は僅かだし、死者の半数は80歳以上で大体が60歳以上。59歳以下で死者は十数人です。東京都内の死者の半数は、病院内感染と施設内感染で感染した人たちです。日本では約一年余でPCR陽性者はまだ47万7千人(0.36%)、死者9173人です(2021/3/31現在)。インフルエンザでは年間1千万人以上が発病しています。

横浜のクルーズ船のデータでは、感染率(PCR陽性率)が20%、半数の10%が発病しています。従来の言い方での感染率は、約10%となります。残り約80%が自然免疫で感染防御しています。ほぼインフルエンザと同じはずですが、まだ一年経ってもそこまで広がっていません。

2)合併症の恐ろしさはどうか

死亡率は0.4~0.6%程度です(インフルエンザの死亡率は0.3%)。重症化率は、発病者の5%。しかし早期に治療していればほぼ救命できます。抗体陽性率は、東京が最高で1.35%。これが獲得免疫率、すなわち血液中に入ったが撃退した率です。自然免疫では抗体はできません。現場の医師の話では、きちんと入院管理ができていれば、重症化しても死ぬことは少ないと言います。それには早期の治療をし、解熱剤やステロイド剤を初期には使わないこと。80歳以上でかつ自分一人で日常生活を送れない方は特に注意が必要です。

2020年12月8日、厚生労働省研究班が実施した「covid-19関連血栓症アンケート調査」によると、酸素無しか酸素投与をするまでの軽・中等症者は5673例(93.5%)と大半で、重症は395例(6.5%)でした。重症例のうち、血栓症は105例、重症例の4人に一人の割合でした。
*重症395例とは、339例の人工呼吸器治療とECMO(体外心肺装置)使用の合計数です。

3)ワクチンの有効性はどうか。

有効とする科学的根拠がありません。有効と言っているのは、軽症化するということに過ぎません。インフルエンザワクチンと同じです。東大薬学部池谷裕二教授は「ウイルスの感染自体を防ぐことはできません。あくまでも「重症化を防ぐ」ために打つものだと言います。

 確実に有効だと考えられるのは、「コロナ恐怖症」の人です。コロナに感染したら重症化したり、死んでしまうのではないかと恐がっている人たちです。ワクチンを受けることによって「安心」を得られ、それで感染しても軽症化します。

ワクチンを有効とする科学的根拠が薄弱です。有名な英国医学雑誌BMJ誌がホームページでファイザー社の新型コロナワクチンの高い有効性に対する疑問を表明しています。

その内容は、

  1. ①çovid-19疑い例が大量に削除されています。新型コロナの疑い例、すなわち新型コロナの症状はあったがPCRで確認できなかった例の合計3410例を感染者だったとすると有効率は19~29%になります。
  2. ②分析から削除された371例が不自然です。
  3. ③鎮痛剤の使用と非盲検化などもおかしい。
  4. ④またこの実験に参加した人は米国、アルゼンチン、ブラジルなど6か国43,448人で、計105ドルの手当てを支払っています。無作為で選ばれていないこと。アラブ首長国連邦(UAE)の国民970万人のうちすでに620万人63%が1回は接種をしていますが、3月6日の新規感染者数は2,959人で、100万人当たり305人です。3月7日の東京では人口1400万人、陽性者数293人、100万人当たり21人。イスラエルでは人口900万人弱で、3月5日の接種率54%、重症者690人。東京都は同日の重症者49人。

4)病気の治療法のはまだ確立されていない

しかし、ほとんどの人が自然に治癒します。ウイルス感染なので、無限にウイルスが増殖することはなく、一時期を人工呼吸器かECMO(体外心肺装置)でしのげば回復します。

5)ワクチンの副作用はどうか。

世界ではすでに千人以上がワクチン接種後に死んでいます。アメリカの元野球選手ハンク・アーロンも元気に接種して2週間後に死にました。

私はヒポクラテスの教え「癒せよ。せめて傷つけるな」を守り、少なくとも健康な人に対して、死に到る副作用のあるものは避けたいです。最大の副作用は、アナフィラキシーですが、これは怖くはありません。精神的にパニックになるからで、事前にちゃんと情報を提供し、受ける人にその心の準備をしてもらえばよいのです。

注射局所の疼痛と発赤腫脹、発熱、倦怠感などの全身症状も回復します。予防注射で死ぬことが問題です。アメリカのCDC(国立感染症情報センター)有害事象報告システムでは、2月4日現在でコロナワクチン接種後の死亡例は653件。イギリス政府のデータでは、1月31日までにファイザー社ワクチン初回と2回投与合計710万人で、死亡143例。

イスラエル政府発表のデータでは、1月末で60歳以上の90%以上がファイザーの2回接種を完了していて、それを解析して65歳以上では、新型コロナ感染よりワクチン接種の方が死亡率が高いという結果でした。

6)有効性の科学的根拠

一般的に見ると接種した人の発病率は少なくなったように見えます。しかし、それはプラセーボ効果(偽薬効果)を除外していません。ワクチンを打ったから安心だと考える人は、かかりにくいのです。

7)日本ではワクチンが必要か

 日本では新型コロナ感染症で、発病する人と死亡する人は海外に比べてけた違いに少なく、ワクチンを接種する必要はないと思います。ワクチンの被害で死亡者が出ることが問題です。その原因は血栓症であり、脳卒中です。これはコロナ感染と同じであり、ワクチンの原理から、ウイルスに感染したのと同じ状況になり、死亡者も出るのです。

発病率も、抗体産生率も、死亡率も、日本は少ないので、ワクチン接種の必要はなく、むしろワクチンを高齢者に接種すると死者や有害事象が目立ってくることが予想されます。日本と同じように感染率や発病率、死亡率の少ないアジア諸国がワクチン接種を手控えていることは、十分根拠のあることです。

福島原発事故から 10 年を迎ええるにあたりアンケート調査を実施しました

◆2020 年 12 月に配布し、年末年始を挟んで 1 月に回収を始めました。福島原発事故当時に福島に住んでいた方々を主な対象として、約 12,000 名に郵送し、今年2月末までに 1,112 通の回答をいただきました。

◆アンケートは大きく 6 つの項目、〔震災後の行動〕〔健康〕〔放射線〕〔心の問題〕〔子どもの保養〕〔原発事故と世の中の動き〕について、全 7 ページ、41 問にわたり尋ねています。

回答の内、現在も県内に住んでいる方(322 名分)の集計が終わりました。322 名の内訳は浜通り141 名、中通り 172 名、会津 9 名です。
県外を含めた全部の集計がまとまりましたら、各団体の web ページで発表します。当基金でも発表告知をします。

「福島原発事故災害から 10 年目のアンケート」
〜ご協力のお願い〜(抜粋)

(前略)
さて、2011 年 3 月 11 日の東日本大震災発生からもうすぐ 10 年目となります。地震・津波・原発事故という未曾有の大災害の中で原発事故は今も危険な状況であり、現在進行形です。

10 年目の今、私たちは、被災したみなさまの心身の健康や暮らしの様子を細やかに知り、今後の活動に役立たせていくことが必要だと考え、この度、アンケートのお願いをさせていただくこととなりました。さらに、これを機にアンケートを継続し、経年の状況を記録していくことも検討しております。

また、福島県以外の地域にお住まいのみなさまの心身の状況もお知らせいただき、集計を行って地域差などの比較にも役立たせていきたいと思います。

原発事故の影響は時間が経ってから現れます。
琉球大学のヤマトシジミ蝶の実験では、障害が世代を超えて遺伝する結果が発表されており、時を経ても被曝の影響は解消できない、油断できないものだということを 小さな生き物が教えてくれています。

アンケートは項目が複数あり、回答に少々のお時間を必要とすると思います。しかし、子どもたちの世代へ引き継ぐべき重要なものであることをご了承いただきまして、どうかご協力をお願いいたします。

※結果は、集計が終わり次第、賛同・協力団体のそれぞれのホームページで公開します。

福島原発事故災害から 10 年目のアンケート 実行委員会
(NPO 法人いわき放射能市民測定室たらちね*、NPO 法人沖縄・球美の里、在イタリア NPO 法人オルト・デイ・ソーニ、未来の福島こども基金、非営利未来型株式会社 はは 乳歯保存ネットワーク、 福島ぽかぽかプロジェクト、武藤類子、谷田部裕子)
*事務局は「たらちね」が担いました。

未来の福島こども基金 規約

1、本会の名称 :「未来の福島こども基金」
2、目的: 福島原発震災に遭った被災者を支援するため、情宣・募金活動を行う
3、会費 :3000 円、学生会員 2000 円、維持会員 1 万円の年会費を納入する*
4、役員: 代表 1 名、若干名の世話人をおく。世話人の中から会計、監査を選任する
5、会員はそれぞれ可能の範囲で創意工夫して自由な支援活動を行う
6、本会は印刷物、メール、ネット、等の媒体を通じて適宜活動報告を行う
7、毎年 1 回、総会を開き、事業および会計について報告する
8、事務局:353-0006 埼玉県志木市館2-3-4-409 向井方
〈問合せ〉Tel:090-3539-7611 Mail:fromcherno0311@yahoo.co.jp
9、活動開始:2011 年6 月1 日より(会計年度6 月1 日より翌年5 月31 日まで)

※会費には寄付金も含まれる
※経費は募金額の1割以内をめどとする。当基金は任意団体です。

❖昨年に続き、今年も総会は見送りさせていただきます。会計報告はまとまり次第、当基金のweb上で発表します。寄付団体名の記載も5月末でまとめさせていただきます。なお、球美の里での保養は中止していますが、施設維持のための管理費などを支援しています。いわき放射能市民測定室たらちねの測定経費、クリニック、甲状腺検診に伴う経費などの支援も続けています。そのほか、各地の測定所も応援しています。今号でも振込用紙付きのチラシを同封させていただきましたが、ご寄付を強要するものではありません。ご了承ください。

❖コペンハーゲン・フィルハーモニック・オーケストラで第2ヴァイオリン首席奏者としてご活躍の安井優子さんは、2011年から2012 年にかけて7回のチャリティコンサートを実施。その後も継続して開催し、ご寄付を送ってくださっています。事故から10 年となるのにあわせて原稿を寄せてくださいました。当基金のウェブサイトに載せております。「デンマーク・コペンハーゲンから」。デンマークのコロナ事情も一緒にぜひお読みください。

❖福島原発事故から10年、チェルノブイリ事故から35年の今年、昨年延期になったフォトジャーナリスト・豊田直巳氏のオンライン講演会が開かれます。チラシを同封しました。

❖チェルノブイリの子どもたちの絵画展が開かれました。2021年3月23~28日まで、名古屋市民ギャラリー栄において、チェルノブイリ事故で被害にあった子どもたちが描いた絵画展が開催されました。コロナ禍において、200人以上の方が来場されたとのことです。
絵画は〈非核・平和〉を求める絵画展事務局(瀬戸市)で、貸し出しを行っています。詳しくは事務局までお問い合わせください。(固定電話 0561-58-7568)

❖チェルノブイリの子どもたちの現在の状況については、チェルノブイリ子ども基金のwebページをご覧ください。

継続支援のお願い

引き続きのご支援をお願いします。すでに振り込まれた方はご容赦ください。振込用紙付きチラシを一律に同封させていただきました。
また、チラシをまわりのかたに広めていただける場合、枚数をお知らせください。お送りします。どうぞよろしくお願いいたします。

寄付金、会費の振込先

郵便振替口座
振替口座: 00190-0-496774
口座名: 未来の福島こども基金
他の金融機関からゆうちょ銀行へお振込の場合
店番 : 019
店名 : 〇一九店(ゼロイチキュウ店)
預金種目 : 当座 0496774

三菱UFJ 銀行 神楽坂支店
支店名: 神楽坂支店(支店番号:052)
口座名: 未来の福島こども基金
口座番号:普通口座0064011

海外から送金の場合 – Remittance from Overseas
– Remittance from Overseas
BENEFICIARY’S BANK/ACCOUNTBANK:
THE BANK OF MITSUBISHI UFJ, LTD
3-7, KAGURAZAKA, SHINJYUKU-ku,
TOKYO 162-0825, JAPAN
BENEFICIARY’S BRANCH:KAGURAZAKA BRANCH
SWIFT/BIC:BOTKJPJT
ACCOUNT NAME:Fukushima Children’s Fund
c/o Mukai Tate 2-3-4 409 Shiki City Saitama.
353-0006, JAPAN
ACCOUNT NUMBER:052-0064011

未来の福島こども基金
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