福島の子ども保養プロジェクト 始動

「沖縄・球美の里」がオープン

先月7月5日、福島からの母子50名を迎えて「沖縄・球美(くみ)の里」がオープンしました。「球美の里」は年間を通じて被災児童を受け入れる保養プロジェクトとして日本で最初の試みになります。

7月8日には久米島でオープニングセレモニーが開かれ、久米島の人々が心のこもった催しで福島の母子と「球美の里」を歓迎してくれました。セレモ ニー会場は人であふれ、久米島の子供たちが人形劇や踊りを披露し、最後にはミュージシャンの石井竜也さんが大きな励ましの言葉でセレモニーを締めくくって くれました。

「球美の里」のシンボルマークは映画監督の宮崎駿さんがデザインしてくれました。帆をはった船の図柄には「自然の力を受けて、みんなで力を合わせて櫓をこいで進む」というメッセージが込められています。

久米島の豊かな自然に抱かれ、多くの皆さまの支援にささえられて「球美の里」は力づよく漕ぎ出しました。

「球美の里」は毎日子どもたちの笑い声が響き、活気で満ち溢れています。

 

子どもたちは、久米島の美しい海で遊び、太陽に照らされ、力いっぱい走り回り、友だちと笑いあって過ごします。そして、おいしい久米島の水と食べ物をいただいて、ゆっくりと眠り、心も身体も強く元気になって家にかえっていく。

そういうふうに「球美の里」は、日ごろ放射能に囲まれた環境で暮らす子どもたちが、保養を通じて健康を維持・快復できるよう、通年にわたって開かれた保養プロジェクトのセンターになります。

未来の福島こども基金は、保養を通じて子どもたちにこころとからだのやすらぎと力をプレゼントしたいという想いから、また子どもたちが希望を持ちつづけてくれることが支援する私たちにとってもかけがえのない幸せであるという想いから、「球美の里」を支援します。

 

まだ保養プロジェクトは始まったばかりです。保養を必要とする子どもたちが一人でも多く「球美の里」に参加できるよう今後も支援をつづけていきます。

「沖縄・球美の里」紹介

「球美の里」は久米島の山城(やまぐすく)に陶芸工房の跡地を利用して開かれています。緑に囲まれた山の中腹にあって、見晴らしがよく、敷地からは久米島の美しい海を見渡すことができます。

施設には食堂と宿泊所を備えた母屋のほかに、図書館やピラミッド型の窯などがあります。

母屋は斜面を利用した設計で、地階と1階と中2階の3階建ての構造です。1階には階段のついたベランダがあり、ベランダに面して食堂と、その奥に宿泊所があります。

食堂と宿泊所は木材を多様しており、室内には木の香りがただよっています。また大型の空調設備が整っているので室内では暑さと湿気をしのぐことができます。

食堂には食品用の放射能測定器が設置されており、料理につかう食材の安全性がきちんと検査されます。
宿泊所には中央の廊下をはさんで16の部屋が並んでいます。それぞれの部屋には2段ベッドが2台ずつ備えつけられ、50人が宿泊できるようになっています。

 

地階にはトイレやシャワー設備、洗濯ルームが設けられています。

「球美の里」には図書館があります。母屋から少し歩いたところにある正面がガラス張りの建物です。絵本が多く所蔵されていて、子どもたちが本を読んで時間を過ごすことができます。

島内の移動には「球美の里」の自家用バスを使います。バスは株式会社アウレオが寄贈してくれたものです。自家用バスを使うことで島内の移動を自由にでき、久米島の自然をより身近に楽しむことができます。

沖縄・球美の里 Tシャツプロジェクト

「球美の里」のシンボルマークがTシャツになりました。作成は「沖縄・球美の里Tシャツプロジェクト」です。プロジェクトはチャリティーで、Tシャ ツは1枚2000円、そのうち1000円が「球美の里」の活動資金になります。Tシャツのお申込みは「沖縄・球美の里Tシャツプロジェクト」のウェブサイトからできます。

「沖縄・球美の里」ブログ&ホームページ

「球美の里」の現地スタッフがブログで近況を伝えてくれています。またホームページで「球美の里」に関する情報をまとめてみることができます。是非チェックしてみてください。

「球美の里」ブログ
「球美の里」ホームページ

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